トヨタ・コースターのカスタマイズ （新・椅子をめぐる考察）
椅子の交換が決まり、同時にベッドの展開方法を練り直した結果、椅子は背が前に倒れてフラットになるものという条件で、なおかつ横幅の少し狭いものという条件で探すことになりました。
いろいろな椅子を検討した中で、結果的にアメリカンSUVのシートを選ぶことにしました。その理由ー
１、第１条件である、背が前に倒れてフラットになることをクリアできる。
２、車がフルサイズアメリカンでも、タイヤハウスの内側に位置するために横幅が120センチほどに収められている。これで第二の条件をクリア。
３、国産の同様のシートと比較しても価格が高くない。
４、それでいて全体に丈夫かつ豪華で快適。
５、椅子の下のスペースを大きく確保できるデザイン。（収納スペースが増える）
６、脱着式のデザインなので、取り外してその下のスペースにアクセスできる。（電気系パーツの設置場所として最適）
７、脱着式のデザインなので、金具の形状を工夫すれば前後の向きを反転できる。（対座可能）
以上はおよそ全てのアメリカンSUVのサードシートに当てはまることですが、中でもGM系では３人分のシートベルトが内蔵されている点がアドバンテージ。３ナンバーのクルマでサードシートを外して１ナンバーにした人にとっては不要なものですし、３ナンバーでも邪魔なので外して保管していたという場合も多いらしく、程度の良いものを安価で見つけることができます。
そんなサードシートを２セット対面式にして完成！ と思っていた矢先、クルマを豪華リムジン仕様や巨大オーディオ仕様にするために撤去されたと思われる、ありえないシートセットが売りに出ているのを発見。車体価格で1300万円を超えるような超豪華アメリカンSUVの、トップグレードのセカンドシートとサードシートです。（キャデラック・エスカレード・プラチナム）ほとんど新車時のコンディション。そしてこんなシートを活用できるのは同じクルマで内装に問題がある場合だけのはず・・・ つまり欲しい人が滅多にいない・・・ 在庫で持っているとかさばるだけのゴミ・・・ ということなのでしょうか？ ついている値段が極端に安い。表面の皮の素材だけでもそんな値段で購入できないことは東急ハンズに行けばわかります！ というわけで、使い勝手ではきっと勝るであろう他のサードシートへの寄り道になることを覚悟でこのシートセットを思い切って確保。
とにかく、このシートは今回のシート選びの基準に沿ったものであった上に、第一条件の前に倒れてフラットになる ーというポイントについてはズバリ、電動でクリア。
・・・その後・・・
椅子が到着。
セカンドシートは左右独立式で定員合計２名。電動機能は未確認だけれど、電動でなくても可動部分はすべてマニュアル操作が可能でまったく問題なし。電動にできればなお良し。シートヒーターも装備されているらしい。
サードシートは問題あり。マニュアル操作ができず、畳まれた状態で到着し、開封するも状態を確認する術がない。適当に12Vを接続していろいろ試すけれど、思いもよらないところでショートしたりもする。機構は思いの外複雑で、ロックを解除するモーターと、背もたれを動かすモーターが別体でなおかつ連動しなければならない構造。これをスイッチひとつで動かすことは不可能で、テレビのリモコン３つ分くらいの基盤を収容したボックスが付随している。ではこのボックスに電流を送ればいずれかの方法で求める動きを得られるはずと思うのだけれど、それがうまくいかない。６ピンのうち２つがショートするのでこれらを接触させないように残りの４つのピンを組み合わせるとしても、その組み合わせは全部で４通りや８通りというわけにはいかないところが悩ましい。この問題を除けば、この椅子には大満足。質感、存在感、品位についてこれ以上を求める必要がない。心配していたうす茶色もあざとく色気があって、高級品の方程式もたいなものを感じる。もともとこのクルマの中にあった、他のすべてのブラウン系の樹脂パーツまでつられて高級に見えてくるから不思議。
・・・さらにその後・・・
サードシートの電動機能をなんとか動かすことに成功。問題なく動きました。２列目と３列目を揃えて並べてみると、このサードシートの背もたれが案外大きい。そしてものすごくフラットで壁みたい。実物をみないとわからないことは多いですけれど、この存在感はまさに写真ではわかないタイプのものですね。六対四の分割式で、対面に設置すると六の方が壁に近く、四の方が通路側になるので、畳んだままにして邪魔にならないようにしようと考えていましたが、思い切って四の側を採用せずに空間を広く保つことにしようかなと考え中。（定員は6名になる）あるいは、分割式のこのサードシートを対面に設置して、左右独立式のセカンドシートを採用しないという選択も？（定員は5名になる）
複数のオプションを検討するのは面白い一方で、悩みのタネが増えるというものです！
