Industnatural(インダストナチュラル)

「インダストリアル」と「ナチュラル」のハイブリッドライフを提案&実践中

木工用・サイクロン式集塵システムの作り方とポイントメモ

サイクロン掃除機ではなく、集塵機。サイクロン式の集塵機。

サイクロンの効果を利用して、容器内に木屑をたくさん貯めて、一気に捨てることができる仕組み。掃除機の中にほとんどゴミが入らず、掃除機の中の掃除をする手間をすごく減らすことができる便利な仕組み。木工用機械と接続すれば、木屑が舞うことも大幅に抑制できます。

ポイントがわかっていて、適切なパーツを集めることができれば、15分から30分で制作できます。

 

f:id:KK18633C:20200525205903j:plain

 

そこそこハードな日曜大工愛好家でも、このくらいのサイズがあれば良いかなというレベル。

作業場に粉塵が舞うことがなくなり、ゴミ捨てもメンテも簡単になるので、場所を少しとりますけれど、便利です。

 

サイクロン式集塵機をつくるために用意するのは次のアイテム>

・掃除機(マキタのこのタイプですと、電動工具と電動して一定時間だけ稼動させることができます。普通の掃除機なら、掃除機用のスイッチを使ってオンオフします。またはタイマーパーツを追加します)

・ホース(一般的な掃除機のホースより少し太いくらい。50mm径くらいがちょうど良いようです。あまり太いと吸いにくいし、細いとすぐに詰まります。内側がフラットでないホースを使うと、トラック暴走族のような音が出ます)

・大きな容器(50Lから100Lくらいのサイズで、密閉性がそこそこあって、そして開閉が簡単で、容器本体部分を外に持ち出せると便利)

・サイクロンユニット(単純な構造なので自作できそうですけれど、それなりに計算された角度やサイズであることが求められます。透明か、半透明であるほうが良いです。通販でもそんなに高価なものではないです)

・各パーツのジョイント

・ひとまとめにしたい場合は、相応のスタンド(写真の場合は、ご覧のとおりの古い台車と少々の木工)

 

サイクロン式集塵機の仕組みとポイント>

・マキタのこのタイプの掃除機は面白いコンセントが備わっていて、そのコンセントのフラップが開いている限り、通常の掃除機としては使用できません。そこに、電動工具のコンセントを差し込みます。そうすると、電動工具のスイッチを入れたとたんに掃除機が動き出して、そして、電動工具をオフにしたあと10秒ほどで掃除機も自動停止します。

・掃除機がゴミとともに空気を吸い込もうとするのは当然のことですけれど、その経路にサイクロンを介入させるわけです。掃除機行きのホースはサイクロンユニットの上に固定。そうすると・・・サイクロンユニットの横の穴からしか空気が入れなくなります。

・サイクロンユニットの横の穴にホースを取り付ければ(この場合はグレーのホース)、このホースが掃除機に送り込まれる空気を吸うことになります。

・黒いホースに上から引っ張られながら、グレーのホースを通じて横から供給された空気は、サイクロンユニットの独特の形状のために、サイクロンユニットの中で回転する渦を作り出します。

・この空気の渦の中で、重いものは回転しながら下に向かい、軽いものは回転しながら上に向かいます。つまり、重量のあるもの(木屑など)とないもの(空気と微細なチリ)が自動的に分離されます。(この空気の渦のバランスが不思議で面白い!)

・木屑などのゴミは、サイクロンユニットの下の穴から、接続された容器の中へと落下していきます。(この容器の中もある程度の空気の渦が発生していて、ゴミは外周から徐々に内側へと積もってゆきます)

・ここまでがうまく機能している限り、掃除機の中に木屑を見ることはほとんどありません。

・容器の中が木屑でいっぱいになると、次にはサイクロンユニットの中がいっぱいになり、ついには黒いホースが木屑を吸い込むようになり、掃除機の中に木屑が吸い込まれ、掃除機のゴミパックが一杯になれば通常の掃除機がそうであるように、吸い込みが悪くなって気がつきます。

・実際にはそのような段階になる前に気がつくべきで、そのため、サイクロンユニットが透明あるいは半透明であることが望ましいです。なぜなら、サイクロンユニットの中の渦を外から観察でき、正常に木屑が渦を巻いているかどうかを目視できるからです。

・万一、グレーのホースを詰まらせてしまうと、掃除機は空気を吸い込もうとして容器の中の空気を吸い始めます。この容器には、そもそもある程度の密閉性が求められるために、このような場合では容器が陰圧に負けてしわくちゃになります。この心配があるため、容器はよほど頑丈か、あるいは逆に柔軟性が高いほうが良いです。スチール缶のようなものではぺったんこになってゲームオーバー。ある程度の陰圧で解放されるバルブがあればこの問題を回避できます。

・最も心配で、できれば考えたくないのは粉塵爆発のリスクです。粉塵はその原料が何であれ、空気と混ざり合って、一定の条件が揃うと爆発します。火種がなくても、最悪の場合は静電気ひとつで。火種はひょっとすると加工中の木材から摩擦熱によって出ているかもしれないし。。。 マキタのこのタイプの掃除機はそれも考えているのか、あるいは水さえ吸い込むことができるつくりであるためか、底にアース線を垂らしています。(ちなみに、爆発とは走って逃げることができないレベルの急激な燃焼のことです!)