Industnatural(インダストナチュラル)

「インダストリアル」と「ナチュラル」のハイブリッドライフを提案&実践中

トヨタ・コースターのカスタマイズ (椅子思い切って交換することにした理由)

f:id:KK18633C:20190923191313j:plain

スーパーカスタムリミテッドのシートはとにかく極上。フラットになるし、コースターにもよく似合う。

 

2列目、3列目の椅子を交換することに決めました。

 

それは、ベッドの設営方法を再検討したことと密接に関係しています。ベッドは、天井からの吊り下げ方式でほぼ完成していました。いつもはその存在をほとんど消してしまうことができ、眠るときにだけ天井から降りてくるフルサイズのベッドです。これには特に問題がありません。スペース効率も良いし、そのまま貨物の車検に対応できます。クルマが水平でなくてもベッドは水平にできるという利点もあります。どうしてあまり例がないのかわからないくらいに良い方式です。

 

しかしそれでも、椅子とベッドをセットで考えるといろいろと条件設定が変わります。

椅子をベッドにすることもできるし、椅子の背がぴったり水平になるならその背をベッドにすることもできますし、あるいは椅子をなんらかの方法で片付けてしまうことが可能であれば椅子のあった場所をベッドにすることもできます。

 

一方のベッドは、天井吊り下げがベストかといえば、そうかもしれないけれどもそうでない部分もあります。上げ下げの動きの合理化、省力化などはあまり大きな問題ではありませんが、上がる下がるの動きの間に邪魔になるものがあってはならないという、当然のようで、よくよく検討してみるとなかなか悩ましい問題があるのです。ベッドは大きなものですから、天井にぴったり張り付いているときにはすっきりして何の邪魔にもならないとしても、眠るために使うポジションに至るまでの通路が、そのまま立方体としてぽっかり空いていないといけません。これはとても大きい。つまり、長さ約2メートル幅約1.2メートル、高さ1メートルほどのスペースに何も置くことができないことを意味するのです。

 

はじめからそのくらいのことは計算できそうなのですけれど、空間のイメージは実際に体験してみないとわかりにくいものなのかもしれません。実際に上下の移動をなんどかテストしてみて、その移動空間の大きさに疑問を感じてしまったわけです。

 

そして椅子に話が戻るのですが、椅子の上の空間も、同じように、人が座ったり立ったりするために確保しておかなければならないという、共通項を持っていることに気がつきます。

 

要するに、ベッドが必要とする、ベッド上の空間と、椅子が必要とする、椅子の上の空間は同じくらいの大きさで、なおかつ共存する必要があまりない。ということは、共有できる空間であるということになります。

 

ベッドを設営するために、ダイニングエリアをすっかり片付けるのは面倒ですから、よほど狭い車内空間で両方の機能を必要とする場合を除き、できればダイニングとベッドは別の空間にわけたほうが良いという意見には賛成です。しかし、基本的に2名用なら、どちらか一方しか展開できないとしても大きな問題ではなくなり、そしてダイニングの片付けやベッドの展開に手間がほとんどかからないのであれば ーつまりさくっとダイニングが消えて、さくっとベッドが出てくるのならー 両者が空間を共有することは大きなメリットになります。それは、残りの空間に荷物を積載でき、なおかつ片付ける必要がなくなるというメリットであり、シャワールームやクローゼットやキッチンのような常設設備のための場所として確保できるというメリットです。僕の場合は、外出先でもパソコンで仕事をすることが多くなるので、きちんとしたデスク&チェアができれば欲しかった。当初はダイニングで、ゆったりとしたソファーのような椅子に座ってパソコンを操作すれば良いと考えていたのですが、やはりオフィスと同等のデスクとチェアがある車内空間の魅力は捨てがたい。そして、そんな車内なら、どこにもいかなくても自宅に停めた状態でも、日常的に活用できる部屋になります。旅のためのツールが日常にも使用できるというのは大変な魅力です。逆に、日常を旅にそのまま持っていくということにもなります。

 

これを実現するためには、採用していたバブル全盛期のハイエース最上級グレードの、豪華ラウンジ仕様の3列目シートの背もたれが前向きに倒れないことが致命的でした。ハイエースの椅子ですから、背もたれは前に倒れて平面になるものと勝手に思い込んでいましたが、このグレードの椅子は豪華すぎて、後ろにはほとんど水平になっても、前に倒れて積載スペースを提供しましょうという設計にはなっていなかったのです。ヒンジの改造もできそうな構造ではありませんので、くつろぎもしくは昼寝のためのベストシートとして、ほとんど尊敬に近い気持ちでこのシートを眺めつつ、撤去を決断しました。

 

撤去を決断すればあとは簡単で、背もたれが完全に前に倒れる椅子であることを第一の条件として、そしてこの際、少しだけ横幅が狭い椅子であることを第二の条件として探し、ピックアップしたのは、2代目ステップワゴンのセカンドシート、軽自動車の後部座席、ナローハイエースのセカンドシート、欧州ミニバン系のサードシート、そしてアメリカンSUVのサードシートでした。どれも需要があまりないためか、非常に安く手に入ります。これらを組み合わせて、2列目、3列目の椅子にすれば、ダイニングエリアは快適で定員の削減も不要のまま、椅子の背を倒すだけでフラットなスペースが出現するという仕掛けにできます。そのフラットスペースに、ベッドを展開すれば良いわけです。どのようにするかは、次のベッドについての考察にて。また、結局どの椅子を選んだのかについても、次の椅子についての考察にて書こうと思います。