Industnatural(インダストナチュラル)

「インダストリアル」と「ナチュラル」のハイブリッドライフを提案&実践中

移動式コンテナハウスを製作するプロジェクト 実は、過去に制作したことも。

実は、過去に制作したことがあります。25年以上も前のこと。

 

車軸は、アメリカ製の小型トレーラーのもので、日本の軽自動車くらいの横幅。組み立て式のトレーラーにセットされていたもので、荷物を満載してあちこち走り回った小さなトレーラーの部品を流用。

 

鉄工所に行き、トレーラーをつくりたいので鋼材をわけてほしいと伝えると、適当に見繕ってこの小さなトレーラーに載せてくれました。金額は、2000円か3000円でいいよと言われました。重量はたぶん、100キロもなかったはずだけれど、長さ的に、かなりの過積載だったことは間違いなし。ただし、ほとんど農道のような田舎道のこと。当時のゆるい考え方も手伝って、問題なく自宅裏の駐車場に到着。

それから、この鋼材を組み合わせて車軸の上に土台をつくり、その上に今でもホームセンター系のDIYでよく利用される素材、イレクターパイプを使って巨大な箱型のフレームを制作。さらにその表面にはガルバリウムの板をそのまま貼り付けました。床はベニアで、断熱材などどこにもないような箱です。テントのような感覚でした。窓はただのメッシュの布で、ドアはイレクターのジョイントを組み合わせただけ。鍵はそこそこしっかりとしかものを使って、灯火類はアメリカのミニトレーラーのものを流用。・・・ という、なんともいい加減な仕様でしたが、中にはキャンプ用品を積んでいて、簡易ベッドと寝袋、ランタン、ラジカセ、ポータブルトイレ、ポリタンクとポンプ式のシャワー、衣装箱、これだけを積んで、テスト走行のつもりで真夜中の公道に牽引して出てみると、バックミラーに映ったあまりにも巨大で不安定な箱を見て引き返せなくなり、そのまま走ってしまうという、今思うと、まるで酔っ払いのような行動をしました。

 

走った先は、30キロほど先の大都市の、鉄道高架下に借りたばかりの駐車場。縦に二台駐車できるような形でした。そこに「これ」と牽引車を停めて、アパート代わりにしてしまうという、これまた、どうしようもないプランでした。当時はごく一般的なサラリーマンで、通勤手当でこの駐車場代と、牽引車の維持コストを出し、住居費をゼロにようという考え。こんなトレーラーの出来損ないのような箱の中に、スーツもネクタイも積んでいたのです。 ー若かったー

 

今思うと、断熱性も気密性もまるでなくて、虫は入ってくるような箱の中に住むだなんて、どうしてできるのだろうと、自分でしたことながら不思議というか呆れるほどなのですけれど、とにかく若かったということなのでしょう。

 

ちなみに、制作に使った道具は、今持っているようなインパクトドライバやスライド丸ノコのような工具ではなくて、100Vのコードを自宅からひっぱって、普通のドリルにドライバービットをつかませたものや、手引きの弓のこなど、道具についても、知恵と同じく、まったく不足していたと思います。

 

タイムマシンがあって、このときの自分に語りかけることができるなら、そんなことをしている暇があったら、トレーラーを作っている工場か建築現場にバイトに行きなさいと言いたい。