移動式コンテナハウスを製作するプロジェクト 「10・移動可能な空間」であるために。(その2)
移動方法について。
国内外のサイトをチェックしてみると、いろいろな方法が試されていることがわかります。
・クレーンで据え付ける。
・タイヤをつけて、牽引する。
・小さな車輪プラスフォークリフトで運ぶ。
一般的には、重機に頼ることが難しく、その一方で、自家用車を活用することなら難しくありません。従って、トレーラー方式を採用するのがもっとも適応範囲の広い選択ということになります。では、そのトレーラー方式の移動を、どの程度のものとするか?
道路を普通に走るのか、それともそんなことは滅多にしないのか、あるいは、敷地内で向きを変えたりする程度なのか?
1・頻繁に道路を走る。・・・きちんとナンバーをとる。キャンピングトレーラーもしくは貨物トレーラーになる。
2・道路を走るのは年に一度あるかないかのこと。・・・仮ナンバーという手もあるけれど、仮ナンバーの用途に反する。ナンバーなしでの走行も、事故があれば自己責任では済まされないのでNG。
3・敷地内で移動するだけ。・・・動かせれば良い。タイヤがついているか、つけられれば良い。タイヤでなくても、スキーでも、ベニヤ板でも、丸太でも良い。
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1、は、今回の「移動式コンテナハウス」という意味から逸れると考えます。頻繁にキャンプや荷物輸送のために牽引をしようとするのなら、それ専用のトレーラーが良いはず。それは市販品であっても、自作品であっても同じことで、目的の違いです。今回のプロジェクトは、キャンプのような非日常のためのものではなくて、日常のためのもの。
2、は、いろいろな考え方や方法があると思われる部分ですけれど、思い切って、車輪のついた移動式コンテナハウスごと、合法的なトレーラーに乗せてしまうという方法も案外面白いように思います。いつもはちょっと動かせるだけのトレーラーでも、ナンバー付きのトレーラーの上に乗せれば完全に合法で、どこへでも運ぶことができます。
3、の場合はとても自由です。鋼材や自動車のリサイクルパーツを購入して自分で組み立てても良いです。トレーラーである必要もなくなります。
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1、2、3、を組み合わせると、少々複雑になりますが、より面白い可能性が見えてきます。トレーラーは一台のままで、移動式コンテナハウスを複数持つことができます。一度に動かすのは一台なので、車台もひとつあれば良いという考え方で、最大をなすという発想です。コンテナを複数組み合わせることで、より大きくて快適な空間を確保できます。空から見てコの字型に4つをならべて、凹みの部分にトレーラーをデッキとして収容するというようなこともできます。トレーラーは路上を走ることができるものなら、別のところで組み立てたコンテナを積載して運び入れることができますし、路上を走れないものでも、クレーンで搬入して敷地内で乗せてしまえばその後は自由に移動できます。