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トヨタ・コースターのカスタマイズ (フロア張り替え)

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フロアの張り替えは素人には過酷だった・・・

ついに決行! ずっと計画していたフロアの張り替え。

 

いったん空っぽにする機会があれば、フロアの張り替えは困難な作業ではないはず!

既存のフロアシートを剥がして掃除して、新しいシートを貼るだけ。

 

普通の車のフロアを張り替えるためにはそれ専用のパーツが必要ですけれど、コースターの場合は建築用で大丈夫。今どき、難燃性、環境対応は標準の仕様ですから、きちんとしたものを選べば問題になることはきっとない。

工夫すべきは、そのようなシートの中からどれを選ぶか? そして、どのようにして安く入手するか?

 

コースターのフロアに使用されているフロアシートの特徴は、ノンスリップ性かと思います。雨の日に乗客が車内で滑らないように配慮されたシートが採用されています。これは船に使用されるシートと似たもので、もっと広いジャンルでいうなら、マンションの廊下や階段に使用されるタイプです。そのような屋外用シートのサンプルをチェックすればわかることですが、臭いがとてもきつい場合が多い。開放的な空間で使用する場合は良いのでしょうけれど、車内では使うことができません。臭いがきついシートを避けて探すことになりますが、純正と同じシートではつまらないし、一般家庭用のフロアシートでは耐久性が問題になりこれもNG。候補として残るのは、病院や学校、役所などのフロアに採用されているシートです。

 

そして入手経路は、特殊なリサイクルショップが知る限りのベスト。そのようなショップでは、定価の4分の1というような価格でシートを見つけることができます。もちろん新品で、B品でもありません。なぜなら、現場余剰品だから。病院や学校をつくるとき、現場で足りなくなって慌てるのはナンセンスなので、施工業者は少し余分にオーダーします。その余分がほんとうに不要になったときに、在庫として抱えていても次に使うときには色や寸法が合わなかったり、ロット違いや梱包の具合などが原因でほんのわずかな性能差があったりして使うことにリスクがありますし、そもそも保管し、整理し、管理する手間がかかるため、余れば即、処分したいというのが彼らの立場です。そのような処分品を安く買い取って販売するショップは、探せば各地で見つけることができますし、オークションなら個人による出品もときどき見かけます。

 

僕が仕入れたのは、6.4Mで6000円、病院のフロア用の重厚なシート。横幅は182センチで、コースターの純正には少し足りないけれども十分。通常はコンクリートに直張りするようなものなのでしょうけれど、コースター純正のマットを引き剥がした後にフロアに残った接着剤だけで十分に固定できそう。 純正のように凸凹がないつるっとした表面なので掃除も簡単。荷物を置くエリアは何らかの工夫で耐久性をアップして、リビング用のエリアにはカーペットを敷き詰めて快適性をアップする予定。防音と断熱の効果も期待できそうです。

 

・・・実録・・・ 

 

内装品の全てを車外に取り出して、掃除して、純正のフロアを剥がしつつ、角や隙間のちょっとした誇りも掃除機で吸い込みながら、徐々に進み、最後は一気に。

 

純正のフロアシートは、緩めのゴム糊のような接着剤、ボンドG-17のような印象で貼り付けられています。完全に硬化しておらず、途中で気が変わっても再現できそうな感触。しかし、一度でも完全に剥がしてしまえば、もとどおりにぴったり貼ることはきっと不可能と思います。なぜなら、とても重い上に作業環境が車内のために単独であれ複数名であれ、このシートをフロアに接触させずに伸ばした状態で維持することはほぼ不可能。よほどの治具なり工夫なりがあればなんでも不可能とは思いませんけれど、素人が一度張り替えに挑戦するという状況ではそんなトライもする気にならず、思い切って一発勝負をするしかありません。思い切って剥がして、新たなシートを思い切って広げて、それからなじませるしかない。

 

しかしなんといっても、5.5メートルほどの長さのシートで、重歩行対応のものとなると、50キロとか、60キロくらいの重要になります。これを伸ばした状態で移動させるのは、だらっだらの酔っ払いを運ぶのとよく似た重労働です。そして、できればどこにも着したことのないクリーンな状態で車内に広げたいのですけれど、タイヤハウスの形状が障害物となってうまくいきません。屋外で純正品から型取りして、カットしてから入れるのなら、車内以上の広さのクリーンなテーブルを用意しなければなりません。・・・そしてそもそも、巻きが逆! 使いたい面が表になってロールになっているので、


転がして広げることができません。なぜこうなっているのか、プロの施工現場を知らないのでわかりませんが、施工性よりも施工後の収まり重視なのでしょうか?・・・

 

今回は、曇天の中の作業途中、思いがけない雨の予報が出たためにそのような万全の環境作りができず、本当の一発勝負で車内に新しいシートを広げるというできれば避けたかった方法を選ぶことになりました。なんとか、満足できる出来栄えになりましたが、完璧とは言えません。・・・もしももう一度するのなら、次の手順にします。

 

1、空っぽにして、しっかり掃除するけれど、純正のゴム糊はできるだけそのまま触らない。

2、リアゲートの延長線上に、サブロクのコートパネルを7枚並べた巨大なテーブルを作成し、ここに新たなシートを広げる。

3、剥がしたシートを上に乗せて、型取りする。

4、シートにも、車内にも中心線を引く。特に先端と後端。

5、カットされた新しいシートの左右を中央方向に折りたたみ、タイヤハウスの間よりも狭い横幅の細長い形状にする。

6、古い靴下を履いて、ベタベタする車内を歩き、この細長いシートを車内に引き込む。

7、先端と後端のセンターが合うまで行ったり来たり。(できれば2名で)

8、折りたたんだ部分を広げて敷き詰める。

9、靴下を履き変えて、足裏でシートをフロアになじませる。

 

今回の経験から言うなら、このタイプの接着剤が純正で使用されている限り、そして適切なシートを使っている限り、新たな接着剤を塗り広げる必要はないと思います。シートの自重と、接着剤のベタつきが十分に作用して、フロアは美しく安定します。もしも剥がれてくるとしたら、たぶん、ゲートの近くだけ。この部分は、あとから捲り上げて接着剤を塗り込むことができますし、そのほうが効率がよく、失敗してあっちこっちに接着剤の痕跡を残す心配もありません。