Industnatural(インダストナチュラル)

「インダストリアル」と「ナチュラル」のハイブリッドライフを提案&実践中

トヨタ・コースターのカスタマイズ(防音その2・ウエットスーツで)

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エンジン周りに古いウエットスーツ(6.5mm両面スキン・片面コーティングあり)で覆った様子。3〜4着をカットして「ゴム糊」で溶着し、一枚ものの大きな立体成型マットを制作しました。防音、断熱、防水効果が期待でき、掃除もしやすい。


ボディーの防音と断熱を済ませて、それはもう、劇的な変化を体験できました。

一方、目立ってきたのは、乗降口付近からのノイズと、エンジン周囲からのノイズ。この二箇所はまだ対策ができていません。

 

まずは乗降口付近のこと、このクルマのドアは折戸で、防音と断熱という観点から見れば「最悪」です。ドアの厚みはペラッペラで2センチほど。そして鉄板そのものの厚みはたぶん1ミリあるかないかくらい? そして叩けば空の金属バケツのような音がします。このドアは交換してしまう予定なのでこのままにしますが、問題は床! 乗降口のフロアは鉄製の縞板一枚で、防音と断熱についてはまるで配慮されていません。内側から対策すれば当然フロアレベルが高くなってしまい、ドアが動かなくなります。これは、ドアを交換するまでは手をつけることができそうにありません。できるとしたら床下から? 床下の加工はサビチェックなどの他の用事と合わせてしたいので、やはりこのままで。

 

今回は室内側からの作業で残された部分、運転席、助手席、エンジン周りに徹します。

やはり、フロアをむき出しにして、制振と防音、断熱のための加工をするべきなのでしょうけれど、最終仕上げをどうするかを先に検討しておきます。

 

このコースターはもともとビッグバンで、運転席周りのフロアは、立体成型された分厚い塩ビマットで覆われています。水や埃に強そうな一枚成形で、このエリアの起伏に隅々追従しています。これと同じ形状のものをこのマットの上や下に施工できれば良いのですが、こんな立体を継ぎ目なく製作できるような素材も環境もありません。何かないかな〜 と考えていたら、ありました。ウエットスーツ。まさに、立体成型されています。しっかりお金をかけて、ウエットスーツ屋さんにフロアマットをオーダーするなんてことも一瞬考えましたがさすがにこれはナシ。古くなって使わなくなったウエットスーツが何着かあるので、これを切って、貼って、つなぎ合わせてみることにしました。ウエットスーツの素材は断熱性に優れるばかりでなく、それなりの重量もありますし、このブヨブヨ感も合わさって、防音効果も高いはず。スーツの裂け目を修理するための専用接着剤、スーツボンドなるものもありますし、パンク修理用の接着剤でも大丈夫ですから、継ぎ目なく立体成型するという目的にも対応できます。素材特有の臭いはありますが、古いスーツなのでそんなにきつくもない。

 

これを純正の塩ビ立体マットの下か、上のどちらかにして、さらにその上に分厚い布を使って、やはり立体成型のカバーマットを作ってかぶせることで、見た目と触り心地を良くして快適性をアップしようと思います。 

 

・・・施工後・・・

 

ウエットスーツ3着と、市販品の「クロゴムボンド」一本を使って、エンジンおよび運転席、助手席エリアの全ての面をしっかりと覆う立体成型マットが完成しました。

出来栄えがそこそこ気に入ったのと、純正の塩ビマットがバスっぽい臭いの原因のひとつであることがはっきりしたので、純正の塩ビマットは撤去してしまい、使わないことに。

 

・・・テスト後・・・

 

これは静かです。静かですし、特に機関系から届く音質がまるっきり違います。簡単にいえば、低い。特に甲高い音の遮断にウエットスーツは有効なのだろうと思います。もしも金切り声をあげている人をウエットスーツの生地で覆ってしまったら?ー というイメージがぴったり。聞こえてくるのはうめき声だろうと思います。まさにそんな感じで、「ウエットスーツツギハギぴったり防音作戦」は大成功となりました。

(試しにマニュアルシフトレバーが貫通している部分の隙間を広げてみると、金属系の音が耳に届きます。つまり、単にかぶせただけでは音漏れあり。密閉することが重要なのだろうと思います)