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トヨタ・コースターのカスタマイズ (シャワールームについての思考その2)

シャワールームの膝から上の空間の活用方法は、「空間」でしかないというのが前回、「その1」での思考でした。

 

では、空間の活用法が空間というのはどういう意味か? それは、物が存在してはいけないスペースという意味です。例えば通路や、椅子の上のようなスペース。そこは何もないことが重要な機能であって、何かを置くならその機能が奪われてしまう。

 

では、膝よりも上から頭の上までの範囲の高さ約120センチで、縦80、横65センチほどの、何も存在してはいけない空間は日常のどこにあるか、そしてそれが水回りとなると、どこか? と考えます。

 

この考え方で導き出されるのは、

 

1、トイレの上

2、洗濯機の上

3、洗面台の上

4、キッチンシンクの上

5、まな板やキッチンテーブルの上

 

というようにいくつかあります。

トイレの上に何もないことは十分に機能的と言えそうですが、住宅とは異なり空間がとても貴重な車内ですから、さらに欲張って「一空間三機能」を目指してみると、そのトイレの上に設置可能なものがこの中にあるかどうか? という検討になり、結果的に、3、4、5が残ります。そして、3、4、5のうち、シャワー&トイレの使用時に簡単に移動させることができ、移動してしまってもあまり困らないものは5です。水回りに限らず、高さのある、立って使用するテーブルは可能であれば欲しい装備です。スペースがこのクルマよりももっと厳しいなら、シンクを移動させることも考えますが、嬉しいことにコースターの場合はこのシャワースペースの面積を確保した上で、その横に小型のシンクを据え付けることができますので、シンクは移動式にしないことにします。

 

こうして、シャワー&トイレルームの「膝上上空」は、キッチンテーブルとして活用することに決めました。キッチンテーブルは単純に言えばただの板で、薄っぺらいものですからシャワーやトイレとしてこの空間を使いたい場合は取り外す、跳ね上げるのどちらでも大きなアクションではありません。跳ね上げ式なら、シャワーの隣に位置するシンクの袖になり、水切りもうまくできそうですし、そして何より、跳ね上げた状態では裏面がシャワールームの壁にもなり、より多機能になります。空間が多機能になっただけでなく、ただの板までもが多機能になるのは嬉しいこと。さらに、このテーブル板の裏側にシャワーテントをうまく仕込んでおけば、折りたたみ式のシャワールームの出来上がり。