Industnatural(インダストナチュラル)

「インダストリアル」と「ナチュラル」のハイブリッドライフを提案&実践中

移動式コンテナハウスを製作するプロジェクト 「メンテフリーで経済的」であるために。

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60年以上も前のモデル


 

残った3つのチェックポイントが、方向性を決めます。

 

3・ほぼメインテナンスフリー。

4・耐用年数が数十年超。

5・経済的。

 

 

「移動できる空間」というイメージから、キャンピングトレーラーで良いのでは? という考えも、もちろん浮かびます。モーターホームも、もちろん同列に考えることができます。

 

キャンピングトレーラーは面白いと思いますし、実際にいろいろなタイプのトレーラーに滞在したことがあります。何台か所有したこともあります。今は、31フィートのエアストリームを持っていて、応接間兼ゲストルームとして使っています。(写真は、22ft、1957年式。60年以上も前のモデルでも、まだまだ使用できるコンディション)

 

キャンピングトレーラーの中で、エアストリームは特別な存在です。アメリカでも多くのファンサイトやフォーラムやプロショップがあって、多くの情報が行き交っています。中古市場もしっかりしていて、どんなに古くても必ず誰かが買い取ってくれます。本当にボロボロでも、アルミの本体が朽ち果てるということがなく、木製の床が抜けていてもリフォームできますし、どうしてもダメでも、アルミのボディーと鉄のシャシーの、素材そのものに金属クズとして値がつきます。つまり、埋立地に行くという最悪の状況からずいぶん遠いところにある存在なのです。

 

一方、いわゆる白いトレーラーは、いろいろなタイプがあるためにひとつにして論じることは難しいですが、大抵の場合、本体は木造で外壁は薄いアルミか樹脂のパネルです。アルミやFRPが使用されていることがあるかもしれません。ポイントは屋根と開口部作りと断熱材です。すごく新しいものでは十分な対策がなされているのかもしれませんが、メンテフリーでもなければ、耐用年数数十年というわけにもいきません。雨漏りと、結露をゼロにすることがとても困難な構造だからです。浸みた水が木製の構造材を腐らせ、断熱材をぐちゃぐちゃにしてしまいます。

事実、うちの近所で、ほとんど同じ環境下に同じくらいの期間定置されていた白いトレーラーは、うちのエアストリームよりもずいぶん新しい年式でしたが、先日パワーショベルによって解体されていました。

多くのエアストリームも雨漏りはするでしょうし、結露もしているはずですが、外壁も内壁もアルミであるために問題をあまり大きくしないようです。

 

また、エアストリームでも白いトレーラーでも、日本の環境に耐えられるかという意味において問題がないとしても、新品を購入したのであれば「経済的」というチェックポイントが疑問になります。1000万円ほどもして、15年後には200万円前後になると予測できるからです。この価格差はとても大きい。僕がこのプロジェクトを通じて考えている、「消耗品のような家への疑問」に近い疑問を感じます。

 

中古で高品位のキャンピングトレーラーなら、200万円前後で購入でき、売却するときにも品位を保っていればこれに近い金額で売却できることから、「経済的」という意味においてすばらしいと言えます。しかも、モノによってはより高く売れるかもしれない。