Industnatural(インダストナチュラル)

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トヨタ・コースターを買いました。その8

1HZ。これだけ聞いて何かをイメージできる人は、ランクルマニア?

 

そうでしょう? 1HZというのはクルマの名前ではなくて、エンジンの型式名。

1989年という、日本のバブル絶頂期にデビューした伝説の6気筒ディーゼルエンジン

搭載されたのはランドクルーザー80系、70系、そしてコースター。

 

このエンジンは、ランクル76で体験済み。2000年に新車で購入してから、20万キロ近くまでお世話になって、交換した部品はタイミングベルトのみ。修理が必要になったことは一度もなく、どこか故障するヒントさえまるでなかったけれど、排ガス規制のために登録できなくなって、泣く泣く手放しました。スペックを見る限り、際立ってすごいエンジンというわけではないのですけれど、深い魅力を持ったエンジンなのです。

 

まず、耐久性、信頼性については文句なし。海外のランクルマニアも、「燃料やオイルがかなり粗悪でも、文句を言わないところが良い」とか、「壊したくても壊せない」、というような描写を捧げています。過酷な環境下でも壊れないということは、メンテナンスが簡単でコストもかからないことを意味しますし、いつでも一定の性能を発揮してくれるという安心感につながります。

 

魅力は耐久性ばかりではありません。このエンジン、端的に言うなら、「ジェントル&ワイルド」です。「マイルド&タフ」です。

 

昔のディーゼルエンジンは、「ワイルド&タフ」で、最近のディーゼルエンジンは「ジェントル&マイルド」

 

1HZは、相反する要素を両立させていて、どの描写をしても当てはまるところが面白いのです。昔のディーゼルエンジンらしい、シンプルで、丈夫で、ガンガン使えるような強靭性、堅牢性が頼もしい一方で、雑味なくすーっと回る繊細さと滑らかさも持ち合わせているので、落ち着く。頼もしくて、落ち着く存在。良いエンジンです。