Industnatural(インダストナチュラル)

「インダストリアル」と「ナチュラル」のハイブリッドライフを提案&実践中

トヨタ・コースターのカスタマイズ (軽量化)

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軽量化をします。

 

もちろん、通常(ノーマル・オリジナル)なら積極的な大改造はしないと思いますが、このクルマはトヨタテクノクラフト製。新車販売時に改造が施されています。その改造によって、左側面に大きな開口部があり、この部分をウインチを使って開閉できる仕組みになっています。開ければステージ、閉じればフラットになる仕組みで、この開閉部分は巨大な蝶番のような格好(ガンペリーといえばわかりやすい人も?)をしていて、非常に重いのです。一方、ボディー側は鉄板を組み合わせて非常に効率よく補強されているようで、重量増加の原因になっていません。ーもしも、このステージを使う予定がないのなら?ー 300キロを超えると見積もられるような重いものでしかなく、そんなものを常時運ぶ必要はありませんから撤去して、別の方法でこの開口部を塞いでしまおうというわけです。

 

以下はその手順と詳細

 

1、撤去(ステージ・蝶番・蝶番裏側の小サビの除去と防錆加工)ステージを開くときに、その直下に軽規格の貨物用トレーラーを駐車しておき、これによってステージの荷重を受け止めながら、ボディーとの接合部分となっている3つの高強度蝶番を外します。その重量によってトレーラー側とコースター側とがそれぞれ傾いたり沈み込んだりするのを、トレーラージャッキと、板木によって調整します。蝶番が外れて、ステージ部分の荷重が完全にトレーラーにかかったところでトレーラーを移動させます。(フォークリフトなどの重機があれば簡単な作業かと思います)

 

2、開口部にパネルを張るためのフレームを製作

アルミアングルを組み合わせることによって軽量でサビの心配のないフレームを制作したかったのですが、面積が大きすぎて強度を確保することが困難と判断して途中で設計を変更しました。クルマのボディーワークに使われているのは、薄い鉄板で、折り曲げたり開口部をつけたりして、軽量かつ強靭な構造を作り上げています。自動車メーカーのすることですから当然のこととは言うものの、同じレベルに達するためには、作って壊してという作業をいったい何度繰り替えせばよいのだろうと思います。クルマというものは本当にすごいものだなあと再認識しました。

アルミアングルによる制作を断念して、トラックのコンテナ用パーツとウッドを組み合わせて制作することにしました。ウッドの活用はキャンピングカーやトラックではよく見られることで、そもそもコースターのフロアもウッドですから、防水対策等を施せば問題ないと判断しました。

防水と同様に注意したいのはきしみ音対策です。ウッドと鉄、アルミ、塗膜など、異なるものがきつく接するようなところでは特に、走行による振動や衝撃ばかりでなく、経年劣化や温度差による収縮など、いろいろな要因によってきしみ音が出る可能性があります。この対策として、わざとすこしだけ緩めに作り、接合部分にはクッションとなるような素材を挟み込みます。

 

3、外壁パネルの仮組み〜固定

パネルはアルミの板にします。大きな面ですのでその平面性と隙間をチェックするために最低限のネジによって仮組みをして、仕上がりの様子を確認してから固定します。変成シリコーンによってがちがちに固定してしまいたいところですが、将来の手直しやメンテナンス性を優先して、多くのネジとOリング(Oリングは高価ですし、この壁面の防水目的ではオーバースペックなので、シリコーンチューブをカットしたもので代用)を使って固定します。